神奈川県箱根
緑の斜面に浮かぶ音楽を楽しむ為の別荘
ビジネスでも第一線で活躍中のクライアントが音楽を自由に楽しむ為の別荘を造る為に一年がかりで探したこだわりの敷地は箱根の南斜面の土地。南の斜面下からはコンクリートの壁に載った開放的な木造平屋、アプローチとなる北側は森の中に静かに佇む平屋の別荘と二つの顔をもつこの建物にはもう一つの顔がある。別荘でありながら極上の音響で音楽を楽しむことができる内部空間だ。
桜フローリングが敷き詰められた45畳のリビングと3つの個室が納められたレベルの違う二つの床を敷地のレベルに添って置きその上に大屋根を載せることで生じる空間全体がリスニングスペースとなる。そこには防音性を高める為の木製二重窓の他、音響効果を高める為の反響を良くする厚くて堅い桜の床材や吸音面と反射面がストライプ状に交互に貼られた壁と天井など極上の音響空間を造る為の工夫が施されている。
大きな開口の中心に据えられた暖炉の灯を眺めながらJBL社の新型スピーカーが奏でる音を愉しむ一時は至福のときである。